Sand Bottle?

“『Sand Painting, Sand Bottle』 GlassSandartの原点です。口の小さなボトルに描くには技術がなくて、口の広い「グラス」 に描くことから始めました。そして今、原点に戻ろうかと…。”

「グラスサンドアート」の原点は「Sand Bottle」といいます。
私がアメリカで入手した本によると、発祥はネイティブアメリカンが、白人の落とした薬の小瓶に、砂漠の色違いの砂を詰め込んで模様を描き、販売したことに始まります(諸説あります)。
数百年も前のことです。

その技術が、中南米、中近東に伝わります。極端な地域ですが共通点は砂漠地帯で、色のついた天然の鉱石(砂)が身近で手に入ったことかと思われます。そして昔から変わらないのは、飲み物の瓶、薬の小瓶を利用して、そのボトルの中で絵模様が描かれているということです。

「グラスサンドアート」は、透明な口の広いグラスの中でカラーサンドを積み重ねて、絵や模様を描くサンドアートのことで、「グラスサンドアート」という言葉は、私が作った造語です。

中南米、中近東の職人さんたちのような技術がなく、口の広いグラスだったら絵模様を描けるのではないか?
sandBottle より「グラスサンドアート」の方がなじむのでは?という思いで名付けました。

この「グラスサンドアート」と言う言葉が、一人歩きし出して、少しずつ世間に浸透し世の中に認知されてきていることがとても嬉しいです。

このアートに出会って40数年。
私なりに技術も向上して口の狭い、薬瓶、ウ#スキー瓶などにも作品を描けるようになってきました。
今後は、この口の狭い「薬瓶、ウ#スキー瓶など」を中心に作品作りを考えています。

Sand Picture

30数年前に出会いました。

カラフルな色砂を使って描く「グラスサンドアート」と対照的な作品。
「白と黒」比重のちがう2種類の砂を使い、特殊な液体の中で落ちてくる砂が、幻想的な世界を描いてくれる作品です。

数秒で終わる世界。かと想えば、数時間かかって描かれる世界。

その時々ちがう表情を見せてくれます。
この幻想的な作品を使った動画です。あなたの好みに合えば良いですね。

この作品は、オーストリアの「 Klaus Boesch(クラウス・ベッシュ)さん」が、考案されてから35年はたっていると思います。ロングセラーの作品ですね。

「白い砂、黒い砂」の比重。そして、2枚のガラスの空間。液体の品質等々・・・。
とても工夫された作品です。

下の動画は、私が制作した作品です。30数年前制作した時のデータを思い出しながら作りました。特許の関係で販売は出来ないのですが、動画を楽しんで頂けたらうれしいです。

グラスサンドアートの世界-応用編-

砂をどのように動かしたら形が出来るのか考えながら描く”グラスサンドアート”。
描く方法はひとつではありません。色々工夫してみましょう。

絵模様は足下から描かれていきます。
全体の仕上がりをよくイメージして考えて砂を落とす事が大事です。

砂を積み重ねて描くだけではなく、砂を押し込んで描く、砂を寄せて描くなど、色々工夫をして形を作っていきます。
その方法はひとつだけではなくて、いくつもの枝があります。自分に合った方法を探してみましょう。
今回の動画は、虹、カモメ、猫、キリン、もみの木、垣根(柵)、椰子の木、イルカ など。

虹を描く

今回は虹にチャレンジ。
虹なんて簡単!…?

まず「虹」を描く順序。
好きな色を5色選んでください。
白も、黒もOK!あなたの好きな色を5色ね。
何でその色なの !?は関係なし。
重なる色の順序がとても大事。

さぁ、準備が整ったら重ねてみよう!
あれぇ、どうやって虹のアーチにするの?
って、行き詰まりました。

そのままでは平らな場所に砂が重なるだけできれいな虹になりません。
どうしたらいいでしょうか?

簡単そうで割とむつかしい…。のが、「虹」です。
何が難しいの?
まず虹を作る場合、虹に使う砂を5色選びます。

「?…、何で5色なの?」
「虹は7色だよ!」って、お子様に言われます。

でもでも、5色しか使いません。と言うより、5色が限界に近い?
色を重ねていきますと崖崩れみたいに、グラスの中央に砂が流れてしまいます。
その限界が5色ですね。砂の粒子にもよりますが、5色以上の積み重ねはとても難しくなるということです。

まず、虹の土台になる山を作ります。
その山に沿って好きな色を重ねていくわけです。
砂の厚みが大事。砂を落とすとき砂の量が少なすぎると一番下の色は、砂の重みで消えてしまいます。砂の量が多すぎると不細工な虹になります。
適量の砂を落とすことが虹を描くポイントになります。

つかみ所のない説明で…。

スプーンの使い方

グラスサンドアートで使用する主な道具のひとつにスプーンがあります。
容器の大きさに合わせて、使用するスプーンの大きさも使い分けます。

このスプーンの使い方はとても重要です。
普通、グラスの中で砂を落とす場合、スプーンを傾けて砂をこぼすような感じになると思います。しかしこれではだめなのです。
なぜだめなのか?

絵模様はグラスの壁に沿って描かれていきます。だからできるだけ壁に沿って砂を落とす必要があります。
スプーンを傾けて砂を落とすと、自分の思っている場所に旨く落ちてくれません。
又、落とす砂の量を調整できません。

それではどのようにして砂を落とすといいの?
グラスの壁にドアをノックするようにスプーンをぶつけて砂を落としていきます。
壁にぶつけることで、砂は壁に沿って落ちていきます。砂の量も調整しやすくなります。

強くノックしたり、軽くノックしたり、強弱をつけてノックすることで砂の量を微妙に調整します。

-Luna-「Love forever」

“「Luna」はラテン語で、『満月』の意味。描いてみたいと思った容器の形がこのような丸い形で、その中に満月を描いた時からこの作品のタイトルは『Luna』しかないと思いました。”

ガラスの表面がザラザラしてすりガラス状態。
容器の厚みが10mm程と薄いため、作品制作には扱いにくい容器。

表、裏、両面に絵を描くから容器が薄いと砂が裏側に流れてしまいます。そのため両面を並行して作業を進める必要があります。両面の絵のイメージを切り替えながら砂を重ねていくわけです。おまけにガラス面がザラザラしているため絵模様のラインが見ずらく、光の反射で色の区別がしにくい。そのため、10mm砂を積み上げるのに1時間もかかってしまいます。

使用したカラーサンドも、「群青、黒、紫」など暗い色がメインのため、色の境目がわかりづらく一苦労した作品です。

それでも我慢の連続で、1日3時間の作業時間 × 14日で完成です。
ガラスの表面がザラザラの磨りガラスのため、角度によって作品に奥行きが出て満足いくものになりました。作品の中のお月様、星、水しぶきなどの白い砂に蓄光顔料を混ぜた砂を使用。そのため、明るいところで光を吸収。暗くなると発光してとても幻想的になります。

雲を描く

今回は、グラスサンドアートで最も難しい「雲」の描き方です。

簡単そうな「雲」。
左上の写真のような「きんとん雲(悟空が乗っているような)」は、割と簡単に描けます。
ところが右上の写真のような「入道雲」は難易度マックスです。
体験教室で一番リクエストの多いのが、「入道雲を描きたい。」です。
沖縄の夏を描くのには欠かせないですね。
でもね…、「無理!」。

指先の感覚はとても繊細に。絵を描く数時間前は重たいものを持ちたくないですね。
「雲」を描く道具は、ピアノ線の細いもの。砂の抵抗に負けて、「しなる、そして砂をはじく」感じの細さがいいですね。

「雲」を描くには、大胆に、そして繊細にピアノ線で砂を動かすことで、雲のふんわり、もこもこ感をだします。思うような形になるまで何度も、何度も砂を動かします。
でも、それもほどほどに…。(触りすぎるほどに崩れていくから。)
「砂の一粒」が形を変化させてしまいます。

初心者に教えるとき、毎日4,5時間、3週間程「入道雲」だけの練習をします。
それで、どうにか使えるような雲が描けます。
それでも満足のいく雲ではありません。
私にとって、「雲」は絵を描く中で、いちばん楽しくて、難しくて、永遠のテーマーです。

描きたいものを描けない…

いざグラスサンドアートを始めたけど、平面に描く絵模様のように自由に描くことが出来ない。
それもそのはず、さらさらの砂を容器の内壁に沿って、糊も使わず積み重ねて描くわけだから、上手く描けないのは当たり前ですよね。

だから、面白くない? 面白い? 

グラスサンドアートは、考えることから始まります。
勿論、どんなアートも考えることから始めるんだけれど…。
その考えることの一歩踏み込んだ考えることからなんです。

伊江島夕景
伊江島夕景

例えば、「水平線の向こうに島が見え、椰子の木があり、夕日が島影に沈む」、こんな風景を描きたい。
画用紙にクレヨンで、色鉛筆で、絵の具で描くにはそれほど難しいことではないかもしれません。

でも、この作品をグラスサンドアートで描くには、難しい箇所が2カ所あります。
???

砂は一カ所に落とすと山が出来ます。だから島を描くことはそれほど難しいことではありませんよね。海の模様も砂を色違いに重ねていくと模様になります。空の夕焼け模様も砂の積み重ねです。それほど難しいことではありません。

それでは太陽の丸はどうでしょう? 椰子の木の縦の線はどうでしょう?
どのようにして太陽の「丸」を作りますか? 「椰子の木」の縦の線は?
難しいですね! 考えますね~。

砂は一カ所に落とすと山になります。△ですよね。
丸くはなってくれません。そこで初めて道具に頼るわけです。考えるわけです。
椰子の木も同様、考えないと縦の線は生まれません。

グラスサンドアートに使用する道具の中に、「竹串」がありましたね。
この竹串がとても重要な役割を果たします。作品作りの要は「竹串」なのです。
下の動画をご覧いただけたら「竹串」の使い方をご理解できるかと思います。

ビーチグラス

ビーチで珊瑚の欠片を探していると、「ビーチガラス」も同時に採取してしまいます。
「なにかを作る」と、いうこともなく、手が出てしまいます。
いつの間にか結構な量に…。

サンゴの欠片でランプシェードを制作していたこともあり、このビーチガラスを使ってランプシェードができないか…?

ひらめきました!
ステンドグラスだ!
ひとかけらのビーチガラスをコパテープで縁取りして、その上を鉛(半田)でコーティング。気の遠くなるような工程を繰り返すこと、数百個?(チョット大げさかな?)

この欠片をボール状につなぎ合わせ完成!
ステンドガラスのような上品さはないけれど…、灯りが入るととても味のある暖かい灯りをともします。

オンライン体験教室風景

自宅にいながら、沖縄とつながりるグラスサンドアートの体験。しっかりとフォロー致します。たくさんのお友達と出会えるのを楽しみにしています。

あるサイトでのオンライン体験の紹介ビデオです。